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その選択で本当にいい?

「選択責任の時代」という言葉をご存知でしょうか?

これからは、自分で選択すること、そして選択した結果に向き合うことが、ますます重要になる。私はそう考えています。
もちろん、本当に時代がそう変化しているのか、この言葉が正しいのかという議論はあるでしょう。

ただ、今回はその真偽を証明することが目的ではありません。
今後選択責任の時代が到来すると仮定したとき、自分には何ができるのか。何をすべきなのか。

そこから考えてみたいと思います。

そもそも何を選ぶのか?

人はもともと、選択しながら生きています。
朝何時に起きるか。何を食べるか。どんな仕事をするか。誰と時間を過ごすか。

日々の生活は、大小さまざまな選択の連続です。
自分の人生を悪い方に向かってやろうという破滅的考えの方は稀有だと思いますのできっと自分の良いと思う選択、つまり「良かれ」の延長線上に今の自分はいます。

だから、選択責任の時代というのは、今になって人が選択し始めるという話ではありません。

自分で選ぶこと、その選択に向き合うことが、これまで以上に重要になる。私はそう捉えています。

では、そんな時代に自分(私自身)は何ができるのでしょうか。

私はボードゲームカフェで働いています。
ボードゲームの面白さを知っていますし、遊ぶ人たちがどんな時間を過ごしているのかも日々見ています。

一方で、世の中にはボードゲームを知らない人もいます。知っていても、自分が遊ぶものだとは思っていない人もいます。

何か楽しいことをしたい。友達と過ごす時間を充実させたい。いつもとは違う体験をしてみたい。

そんな人たちに、ボードゲームという選択肢を届けることはできないでしょうか。

そう考えて始めたのが「ボードゲーム案内所」です。

その選択で、本当にいい?

ボードゲーム案内所を作る。

そう決めたなら、あとは実現に向けて進めばいい。

……本当にそうでしょうか?

そもそも、ボードゲーム案内所を作ることが正しいのでしょうか。

ボードゲームを知らない人に、その魅力を届けることが本当に自分のやりたいことなのでしょうか。

AIにボードゲームを推薦してもらえるような知識基盤を作ることが、目的に対する適切な手段なのでしょうか。

考え始めれば、いろいろな問いが出てきます。

ここで大切なのは、選択肢を選び間違えていないかだけを考えることではありません。

そもそも、何を問題として捉えているのか。その前提自体を疑うことです。

間違った問題を解いても、間違った答えしか出てきません。
いくら論理的に考えても、いくら効率よく行動しても、出発点が間違っていれば望んだ結果にはたどり着けません。

これは、ボードゲーム案内所を作るうえでも同じです。

「どうすればボードゲームを多くの人に遊んでもらえるか?」と考える前に、そもそもボードゲームを多くの人に遊んでもらうことが目的でいいのか、と問い直します。

「どうすればAIがボードゲームを推薦できるか?」と考える前に、AIに推薦させること自体が本当に実現したいことなのか、と問い直します。

私が本当に実現したいのは、ボードゲームを遊ぶ人を増やすことだけではありません。

人が自分の望む時間を過ごすために、ボードゲームが選択肢のひとつになること。
そのために、ボードゲームがどんな価値を提供できるのかを明らかにし、必要としている人に届けたいのです。

この目的を見失えば、案内所を作ること自体が目的になってしまいます。

だから、前提を疑います。
自分が選んだことだからといって、疑わなくていいわけではありません。
むしろ、自分で選んだからこそ、問い直し続ける必要があるのです。

最短距離を最高速度で

私は「最短距離を最高速度で」という言葉が好きです。

これは、単に効率よく成果を出そうという話ではありません。

最短距離を探すことと、最高速度で進むこと。
この二つには、それぞれ意味があります。

最短距離とは「選択前の努力」
最短距離を探すためには、目的地を定め、選択肢を調べ、よりよい道を考えなければなりません。
何を実現したいのか。何が問題なのか。今の前提は正しいのか。
考え、調べ、比較し、納得できる道を探します。

最高速度とは「選択後の努力」
どれだけ考えても、未来のすべてを見通すことはできません。
絶対に正しいと確信できるまで選ばずにいれば、いつまでも動き出せなくなってしまいます。
だから、考え抜いたら選びます。そして、行動します。
選んだ道を進み、結果を出すために努力し、うまくいかなければ原因を考えます。
必要なら、やり方を変えます。ときには、目的や前提そのものを見直します。

道草を楽しむ

もちろん、人生を効率だけで埋め尽くす必要はありません。だってそんなのつまんないですよね。笑

目的地が決まっているなら、最短距離を最高速度で進むのが合理的です。
でも、人間は合理性だけで生きているわけではありません。

予定していなかった寄り道を楽しんだり、思いがけないものに出会ったり、当初は想像もしていなかったことに興味を持ったりします。

そういう時間にも価値があります。

私は、道草を楽しむことと、道に迷うことは違うと考えています。

目的地も進む道もわからないまま彷徨うことと、目的地を知ったうえで寄り道を楽しむことは同じではありません。
最短距離を知っているからこそ、道草を楽しめます。
そして、道草をしたからこそ、新しい道が見つかることもあります。

考えたとおりに進むことだけが正解ではありません。
思いがけない発見によって、自分の見ている世界が広がることもあります。

最初に決めた目的地を大切にしながら、途中で出会うものも楽しむ。

それもまた、自分の人生を自分で選ぶということです。

考え続ける。そして、手を動かす。

ここまで、選択することや、前提を疑うことについて書いてきました。

では、具体的に何をするのでしょうか。

私の場合、答えのひとつは、ボードゲーム案内所のブログを書き続けることです。
考えて、記事にします。公開します。そして、また考えます。

今回の記事もそうです。

ボードゲーム案内所は本当に必要なのか。ボードゲームは流行っていないのか。では、どうするのか。

そうした問いを立て、考えたことを記事にしてきました。

もちろん、記事を書いたからといって、考えがすべて正しいと証明されるわけではありません。

実際に手を動かしてみて、初めてわかることもあります。公開した文章を読み返して、考えが整理されることもあります。進めていくうちに、最初の前提が間違っていたと気づくこともあるでしょう。

そのときは、また考え直せばいいのです。

大切なのは、一度考えたことを絶対の正解だと盲信することでなく。
考えることをやめず、行動することもやめないことです。

前提を疑います。でも、疑うだけで終わりません。
選びます。そして、進みます。
進んだ結果を受け止め、必要なら選び直します。

私は、そうやってボードゲーム案内所を作り続けていきます。

その選択で本当にいい?

自分が何を望んでいるのか。
何を問題だと考えているのか。
どんな前提に立って、何を選ぼうとしているのか。

「正解を選択するのではなく、選択を正解にする。」

そのためには、選ぶ前の努力も、選んだ後の努力も必要になります。
そして、そもそも何を正解とするのか、その前提も疑い続けなければなりません。

これは、完成した答えを語るための記事ではありません。

私自身が、ボードゲーム案内所を作るという選択をし、実際に手を動かしながら考え続けている、その現在進行形の回答です。

最短距離を探し、最高速度で進む。

道草も楽しみながら。

「その選択で本当にいい?」

この問いを自分自身に投げかけながら、私は今日もブログを書きます。

それではまた次回のブログで!

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