AIは「遊べる人数」と「おすすめ人数」を区別できるの?
こんにちは!ボードゲームカフェONE店長の左近(さこん)です。
現在、AIと一緒に「ボードゲーム案内所」を作っています。
ボードゲームの情報を整理し、今までボードゲームを選択肢に入れていなかった人にも、その魅力を届けたいと考えています。
そのためにゲーム紹介記事を書いているのですが、先日、ふと疑問が浮かびました。
「ゲームのおすすめ人数って、AIにとってどれくらい役に立つ情報なんだろう?」
今回は、その疑問についてAIと話してみた記録です。
「遊べる人数」と「おすすめ人数」は違う
ボードゲームには、メーカーが示す公式のプレイ人数があります。
例えば『スカル』は3〜6人、『ペンギンパーティ』は2〜6人、『街コロ通』は2〜5人で遊べます。
でも、私が実際におすすめしたい人数は少し違います。
『スカル』なら5〜6人。
『ペンギンパーティ』なら3人。
『街コロ通』も3人がおすすめです。
もちろん、これは私の経験や考察に基づく個人的見解です。
『スカル』は、長年の接客でさまざまな人数のプレイを見てきた経験から。
『ペンギンパーティ』は、ゲームの仕組みから考えた持論です。
どちらも、人数ごとに比較実験をして証明したわけではありません。
それでも、「公式には遊べるけれど、私はこの人数をおすすめする」という情報には価値があると思っています。
では、その情報をゲーム紹介記事に加えることで、AIのゲーム選びは変わるのでしょうか?
チャッピー君(ChatGPT)に聞いてみました。
街コロ通はなぜ5人でおすすめしないのか?
話を進める中で、具体例として取り上げたのが『街コロ通』です。
公式には2〜5人で遊べるゲームですが、私は3人をおすすめしています。
特に、初めて遊ぶ人に5人プレイを積極的にすすめることはありません。
理由の一つは、待ち時間です。
ただ、『街コロ通』は他の人がダイスを振ったときにも、自分のカードが作用します。
単純に自分の手番を待つだけのゲームではないためこの理由の影響は控えめです。
私がより重要だと考えているのは、人数によってカードの価値が変わりすぎることです。
『街コロ通』には、他の人の手番に作用する赤いカードと、自分の手番に作用する緑のカードがあります。
人数が増えると、他の人がダイスを振る回数も増えます。
つまり、赤いカードが作用する機会は増える一方で、緑のカードが作用する機会は同じようには増えず相対的に減ります。
そのため、私は5人プレイでは赤いカードが強くなりすぎると考えています。
ここまでは、ゲームの仕組みから説明できる話です。
ところが、この先でAIとの認識に違いが生まれました。
AIの「もっともらしい回答」
私が赤いカードの強さについて説明すると、ChatGPTは反対の視点から、こんな趣旨の回答をしました。
「カードの購入や所持金の管理によって、対処する余地はあるのでは?」
確かに、対処する方法はあります。
でも、私はその回答に違和感を覚えました。
対処できるかどうかではなく、対処しなければならないこと自体が問題なのです。
本来なら、自分の好きな施設を組み合わせて、思い思いの街を発展させたい。
ところが、赤いカードが強くなりすぎると、相手への対策を優先せざるを得なくなります。
対策できることと、自由に戦略を選べることは違います。
ChatGPTの回答は、ゲームの仕組みを踏まえた、一見もっともらしい説明でした。
しかし、私が問題にしていたプレイ感までは捉えられていませんでした。
私が避けたいのは「街コロはつまらない」という結論
では、5人で遊ぶ『街コロ通』は面白くないのでしょうか?
そういうわけではありません。
赤いカードへの対策を考えたり、相手との駆け引きを楽しんだりしたい人なら、私は5人でもおすすめします。人数ごとに戦略を変えるのは当然だろ、そんなお声も聞こえてきそうです。まさしく仰る通り。
ですが、問題があるとすれば、初めて遊ぶ人です。
初めて遊ぶ人は、人数によってゲームの展開がどう変わるのか、まだ知りません。
その状態で5人プレイを経験し、期待していた楽しさを感じられなかったらどうでしょう。
「街コロって、あんまり面白くないな」
そんな感想を持ってしまうことを私は最も避けたいのです。
だから私は、初めて遊ぶ人には3人をおすすめしています。
3人なら、各色のカードが比較的バランスよく作用すると考えているからです。
もちろん、これも私の経験と考察に基づく個人的評価です。
大切なのは、何人で遊べるかだけでなく、どんな人が、どんな体験を求めて遊ぶのか。
私がゲームを紹介するときには、そうしたことも考えています。
では、おすすめ人数を記事に追加する価値は?
ここで、最初の疑問に戻ります。
「おすすめ人数」は、AIにとってどれくらい役に立つ情報なのでしょうか?
今回の対話を通じて、私は追加する価値が高いと考えるようになりました。
ただし、おすすめ人数という数字だけを追加しても、十分ではありません。
例えば、
「街コロ通のおすすめ人数は3人です」
という情報だけでは、なぜ3人なのか、どんな人には5人でもおすすめできるのかが伝わりません。
それよりも、
「公式には2〜5人で遊べます。店長は3人をおすすめしています。5人では赤いカードの影響が強くなり、戦略の自由度が狭まると考えているためです。ただし、その駆け引きを楽しみたい人には5人でもおすすめします」
と書いてあった方が、判断材料になります。
そして、私がAIに期待しているのは、こんな案内です。
「5人でも遊べます。ただ、3人をおすすめする店長の意見も見つかりました。理由はこうです。あなたはどう思いますか?」
AIに、私の意見を正解として覚えてほしいわけではありません。
私の意見だけを理由に、5人で遊ぶ候補から『街コロ通』を外してほしいわけでもない。
さまざまな情報を届けて、最終的には本人が選べるようにしてほしいのです。
今後のゲーム紹介記事に、どこまで反映する?
では、今後のゲーム紹介記事には、どんな情報を加えればいいのでしょうか。
現時点では、次の三つが有用だと考えています。
- 店長のおすすめ人数:公式のプレイ人数とは区別して記載する。
- その人数をおすすめする理由:経験による判断なのか、仕組みから考えた持論なのかも明らかにする。
- おすすめしない条件と例外:どんな人には合わないのか、逆にどんな人なら楽しめるのかを伝える。
ただし、すべてのゲームについて、人数別の詳細な分析を書く必要はないと考えています。
公式人数とおすすめ人数に大きな違いがあるゲームや、人数によって体験が変わるゲームから、理由を詳しく書いていく。
これなら、記事を書く負担を抑えながら、判断材料を増やせます。
一方で、こうした情報を追加することで、実際にAIの推薦がどれくらい改善するのかは、まだ検証できていません。
だから、現時点では「追加する価値は高いと考えているが、効果の大きさはこれから確かめる」というのが私の現在進行形の回答です。
おわりに|AIに正解を教えたいわけじゃない
今回の対話では、AIがもっともらしい説明をしたものの、私が重視している点とはずれている場面がありました。
そして、その違いを説明するうちに、私自身も「なぜ3人をおすすめしているのか」を、以前より明確に言葉にできました。
こうした経験や考察を、少しずつゲーム紹介記事に残していきたいと思います。
「遊べる人数」はゲームの情報。
「おすすめ人数」は、そのゲームを誰にどう楽しんでほしいかという、紹介する人の判断でもあります。
AIに正解を教えたいのではありません。
人が自分で選ぶための判断材料を増やしたいのです。
それが、私の作っている「ボードゲーム案内所」の役割の一つだと思っています。
それではまた次回のブログで!
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